今さっき火葬を済ませて、またチョコは家に戻ってきた。おかえり!
こんなに辛いものかと思うくらい言葉に言い表しようのない悲しみでいっぱい。
しかし、生まれたものは必ず死からは逃れられない。誰もが通る道であるけど、
例えこの悲しみを何度経験しようが、慣れることのないものなのだと思う。
この見えない大きな空虚感が、チョコの存在の大きさを物語る。
いつもチョコが家族と過ごした居間兼ダイニングにチョココーナーを作ってみた。
お骨と写真、お線香、お水、お花。祖母は、それを見ることで安心感も喪失感も
両方感じるだろうから、祖母のことが心配。亡霊でもいいからチョコに出てきてほしいくらい。
最近はペットを飼う家庭が増えたためか、ペット用の葬儀会社も充実してるようだ。
私たちが頼んだところは、プランにもよるが、火葬用の炉が付いているワゴン車で自宅近くまで
来てくれて、その炉の前で最後のお別れをすることができた。チョコの足に小さく可愛らしい
数珠を付けてくれたり、絹の白い毛布なようなものに巻いてくれた。
私はチョコの前足に手紙を持たせてあげた。字は読めないだろうけど、
きっと書いたことは伝わっていると思う。もう肉体に魂は残っていないとは思いつつも、
やはり燃えて無くなってしまうのは物凄くつらかった。 車の上に付いている煙突から出る
揺れる熱気を見ているとき、何とも言えない無常さに襲われた。3日前まで生きていたチョコは
あの中で燃えてしまっているのかと。14年以上も共に暮らしてきた家族が骨になってしまうのかと。
ただ不思議と、家を出る前は空は一面曇っていたのに、火葬している車の上空は雲一つない
青い空に変わった。それを見て、きっとチョコは今、空に昇って行っているんだと安心した。
愛するチョコの骨は風で飛ばされてしまいそうな程、細かくなっていた。
所々太いものも残っていた。でも、悲しさと共に切なさと愛おしさが湧き出てきて、複雑だった。
これからも魂とお骨のチョコとずっといられると思うと嬉しい。でも今は、喪失感で心が空っぽ。
何もやる気が起きない。チョコの写真を集めたり、独り言で話しかけたり、家の整理をしてるだけ。
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